リバランスあり・なし、30年後の差をシミュレーションで比べてみた

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「リバランスって本当に意味があるの?」

理屈はわかっても、数字で見てみたくなりますよね。僕も同じでした。

この記事では、リバランスをした場合としなかった場合の30年後の結果を、シミュレーションを使って比較します。感覚論ではなく、数字で確認してみましょう。


シミュレーションの条件

  • 初期投資額:1,000万円(一括投資、追加投資なし)
  • 運用期間:30年
  • 資産配分:株式(全世界株式・オルカン相当)50% + 先進国債券 50%
  • リバランス条件:年1回チェック + 乖離幅5%で発動(株式比率が45%未満または55%超になったとき)
  • 比較:リバランスなし(一切手を入れない場合)
  • コスト・税金:今回は除外(傾向を見ることが目的のため)

なぜバックテストではなくモンテカルロシミュレーションなのか

投資のシミュレーション手法には大きく2つあります。

バックテストは、実際の過去データをそのまま使って検証する方法です。信頼性が高い反面、過去の時系列に合わせた「都合のいい調整」が入りやすいという問題があります。「あのときリバランスしていれば」と後出しで最適化できてしまう。

モンテカルロシミュレーションは、過去データから得られた年率リターンとボラティリティをもとに、乱数を使って「あり得る未来」を何万通りも計算する方法です。

過去データから得られた知見を前提にしながら、未知の未来に対して投資を行う私たちにとって、モンテカルロシミュレーションの方が実態に近い検証ができると考えました。

今回は10,000回シミュレーションを実施。上位・下位それぞれ5%(極端に良い・悪いケース各500回分)を外れ値として除外し、残り90%の分布から最小値・中央値・最大値を算出しています。


使用した前提値

年率リターン(想定)ボラティリティ
株式(オルカン相当・円換算)7.5%16%
先進国債券(円換算)3.0%7%
相関係数(株と債券)−0.1(弱い逆相関)

※過去の長期データをもとにした想定値です。将来のリターンを保証するものではありません。


シミュレーション結果

初期投資1,000万円・30年運用・上下5%を除外した90%の分布

リバランスありリバランスなし
最悪ケース(下位5%除外後の最小値)2,020万円1,889万円+131万円
中央値4,226万円4,380万円−154万円
最良ケース(上位5%除外後の最大値)8,709万円13,207万円−4,498万円

数字が示していること

この結果は、リバランスの本質をそのまま表しています。

最悪ケースで+131万円。 運用期間中に相場が大きく崩れた場合、リバランスをしていた方が1,000万円に対して131万円分、底上げされています。

中央値はほぼ同等(−154万円)。 普通のシナリオでは、リバランスの有無による差はほとんどありません。「リバランスをすると損をする」は誤りで、普通の結果ならほぼ同じです。

最良ケースは大きく下がる(−4,498万円)。 最高のシナリオ(株が上がり続ける局面)ではリバランスなしが圧倒的に有利です。でもこれは「株がずっと上がり続ける」という前提に乗り続けた結果です。

リバランスとは、「最高のリターンを諦める代わりに、最悪の結果を防ぐ」選択です。長期投資において、最悪のシナリオを避けることがどれだけ大事かは、自分のリスク許容度と向き合えば自然と答えが出てきます。


リバランスはリターンを上げる手段ではない

改めて整理します。

リバランスの目的は「儲けること」ではありません。自分が決めたリスクの取り方を守り続けることです。

相場が動くたびにポートフォリオの比率はズレていきます。ズレたまま放置すると、気づかないうちに当初設計より大きなリスクを取っている状態になります。リバランスはそれを戻す、規律ある行動です。

リバランスの基本的なやり方については→リバランスって何?なぜやるのか、どうやるのかを初心者向けに解説


まとめ

10,000回のシミュレーションが示した結論はシンプルです。

リバランスをすると、最悪のシナリオでの結果が底上げされる。最高のシナリオでは劣る。普通の結果ではほぼ同じ。

最悪に備えるか、最高を狙うか。その判断は、あなた自身のリスク許容度によります。

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※このシミュレーションは過去データをもとにした想定値を使用しており、将来の運用成果を保証するものではありません。この記事の情報は2026年5月時点のものです。制度・サービスの内容は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

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